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 似たもの同士の簡単識別法(10)
サツマノミダマシとワキグロサツマノミダマシ』 
文・写真 緒方清人

サツマノミダマシ(メス) ワキグロサツマノミダマシ(メス)

★識別ポイント★ 腹部下面は緑色

 サツマノミとは(ハゼの実)ダマシとは(似ている)の意味です。確かにハゼの未熟な種子は緑色をしていますからうなずけます。
が、教えてもらわないと意味が分からないですね。
八木沼図鑑(保育社,
1986)に解説されています。
 雌雄とも腹部上面は一様に緑色で黄色の線で縁どられ、腹部下面も緑色をしています。第1・2脚の腿節も緑色をしていますので識別点になるでしょう。
 成熟期は6月?9月に見られますが、ワキグロサツマノミダマシより、やや遅く成熟するようです。
 平地から山地まで広く生息しています。

★識別ポイント★ 腹部下面は黒色

 サツマノミダマシに似ていますが、名のごとくワキグロ(腹部下面)が黒色をしていますので、分かりやすいですね。
 しかし、腹部上面からだと2種は緑色をしているので一見似ています。前種より肩の部分が黄緑色をし、白色の線で縁どられています。各腿節は褐色です。
 成熟期は6月?9月に見られます。
 平地から山地まで広く生息していますが、海岸部からでも見られますので、より分布が広いようです。
 両種とも林縁部を好み、おもに夕方から垂直網円網を張ります。日中は葉上や枝などに隠れています。